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2023.05.11
地方は都心部より高利回りなはずなのに、リスクが大きいと言われる理由
多くの方が不動産投資において利回りを重視して物件を選んでいると思います。
調査すると、地方の物件は都心の物件よりも利回りが高い傾向があることが分かります。
利回りを最優先に地方の物件を探す方もいらっしゃいますが、それには大きなリスクが伴うことを理解しておく必要があります。
今回は、利回りが高い地方の物件のリスクについて説明します。
■地方の不動産投資の利回りがいい理由
高い利回りを得るための要因は、物件価格が低いこと、家賃が高いこと、あるいはその両方です。
以下の図は、日本の主要な地域の平均利回りを示しています。
大阪の期待利回りが4.6%であることを考慮すると、それに比べても高い利回りであることが分かります。
■地方都市の高い利回りに魅力を感じて飛びついたが、失敗に終わったケース
ケース1.【利回りの数字には現れない「改装費や広告費」などの実態】
地方の物件に投資する際、表面に出てこないリスクとして「敷金に対する改装費の割高さ」があります。
入居時には、敷金が必要となります。
通常、これは数ヶ月分の家賃に相当します。入居者が変わる時には、この敷金を使って壁紙やカーペット、クッションフロアなどの交換や清掃を行います。
都内と地方で同じ敷金を預かることは可能でしょうか?
地方の不動産投資が高い利回りを誇る理由について述べた通り、地方の家賃は都心に比べて安価です。
結果として、預かる敷金も低くなる傾向があります。
それにもかかわらず、壁紙やカーペット、クッションフロアの張り替えを含む清掃や改装費用は地方でも変わらないため、敷金だけではこれらの費用を賄えず、追加で出費が必要になることがあります。
敷金を増額すれば解決するかもしれませんが、それにより入居時の初期費用が増加し、入居者を見つけにくくなるリスクがあります。
さらに、地方では都心と比較して人口が増加していないため、中古物件の家賃の下落率が大きく、敷金と改装費の差額が大きくなり、さらなる自己負担が発生する可能性があります。
地方では、入居者を集めるための広告費が首都圏に比べて高い傾向があります。
人口の多い都心部では、地方ほどの広告費をかけずとも入居者を確保しやすいのです。
また、エリアによっては、入居者が変わるごとに家賃の3ヶ月分を請求される場合もあります。
これは、一見すると分かりにくい地方のリスクです。予想していた利回りシミュレーションよりも悪い結果になる可能性があります。
ケース2.【地方企業や大学に頼ったことで入居者が激減するリスク】
地方の賃貸住宅市場は、大手企業や大学に通う人々によって支えられていることがあります。
これらの施設が少ない地方では、そうした施設がある地域は人気があります。
投資家は、多くの人が集まるこれらの地域に投資することを検討するかもしれません。
しかし、企業の倒産や移転、リストラなどのリスクがあり、それらが発生すると、物件の空室率が急上昇し、利回りが下がる可能性があります。地元の人々だけでは、家賃を下げなければ入居者を集めることが難しくなるでしょう。
■利回りよりも空室リスクの少ない安定した収入を考える
地方のリスクを考慮すると、利回りが低い場合でも、都心部(東京・大阪)への投資が望ましいと言えます。
利回りの重要性は認識していますが、投資前のシミュレーションが計画通りに進行することが最も重要です。
そのためには、「空室リスク」を最小限に抑える必要があります。
地方では人口が少ないため、空室率が高くなる傾向があります。
特に大阪のような都市部では、周辺人口が非常に多いのが特徴です。
【関連記事:大阪で不動産投資を始める人急増中!その理由とは】
■まとめ
地方の物件は利回りの面で魅力的に映ることがあります。
しかし、空室リスクという不測の要素が存在し、改装費や広告費などの予期せぬ出費を招くことがあります。
したがって、利回りの高さだけでなく、安定した収入を期待できる物件の選定が重要です。

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