2023.08.18

キャピタルゲイン・インカムゲインの違いとは?自分に合った投資法を選ぶ方法


資産運用を始める際に、キャピタルゲインとインカムゲインという言葉を耳にします。
「実は意味があまりわかっていない」という人もいるのではないでしょうか。
ゲインは収益という意味ですが、資産運用時にどちらを狙うかによって、運用手法が異なります。


また、どちらのゲインを目指すのかが不明確なままでは、利益を実現することは難しいでしょう。
そこで、本記事ではキャピタルゲインとインカムゲインのそれぞれの特徴と、あなたに合う投資方法の選び方を解説します。


自分の性格や目的に合う方法を選び、無理なく資産を増やしましょう。



|キャピタルゲインとインカムゲインとは何か?


キャピタルゲインとインカムゲインは、いずれも資産運用で得られる利益です。
しかし、収益の獲得方法が全く異なります。
キャピタルゲインは、資産売却によって得られる利益です。


一方、インカムゲインは資産を保有することによって得られる利益のことです。



資産運用には株式投資や不動産投資などさまざまな種類がありますが、種類を問わず利益はキャピタルゲインかインカムゲインのいずれかに分類できます。



■キャピタルゲインとは、短期間で大きな利益を出すことが可能


キャピタルゲインは、株式や不動産、債券、金など資産を売却することで得られる利益であり、売買差益ともいえます。
例えば、20万円で購入した有価証券を30万円で売却すると10万円のキャピタルゲインを得られます。


キャピタルゲインの特徴は、短期間で大きな利益を出すことが可能な点です。
株式のデイトレーダーが例として挙げられます。
株式を低い価格で購入し高値での売却に成功すると、1日で大きく儲けることができます。
ただし、利益を得られるのは売却時の1回のみです。


【関連記事】
比較してみた!株式投資と不動産投資どっちがオススメ?



■インカムゲインとは、安定して利益を得ることが可能


インカムゲインは、株式や不動産、債券など資産を保有することで得られる利益です。
例えば、不動産投資における家賃収入や、株式投資における配当金などが該当します。
銀行預金で得られる利息もインカムゲインです。


インカムゲインは安定して利益を得られることが特徴です。
家賃収入や配当金、預金利息などを定期的に受け取れるため、マネープランが立てやすいといえます。
資産を保有することで継続的に利益を得られるので、資産運用に時間を割けない人も取り組みやすいです。



|キャピタルゲインの特徴とは?メリット・デメリット

 

メリット①初心者にもわかりやすい利益獲得方法である


キャピタルゲインは、シンプルに「安く買って高く売る」が原則であるため、初心者にもわかりやすい利益獲得方法です。
例えば株式投資の場合、「10%以上値上がりしたら売る」とルールを事前に決めておき、あとはルールどおりに売るだけで済みます。


安く仕入れて高値で売るのはビジネスの基本なので、多くの人が理解しやすいでしょう。



メリット②短期間で利益を大きくすることができる


短期間で利益を大きく得られるのが、キャピタルゲインのメリットです。
株価変動が激しい時は、安値で買って高値で売ることを繰り返せば、一定期間中に利益を着実に積み重ねられます。


また、株価が一気に数倍になる銘柄をうまく見つけられると、ごく短期間で大きな利益を得ることが可能です。
中には、テンバガーと呼ばれる株価が10倍以上になる(またはなりそうな)銘柄もあるため、1年で10倍以上の利益を獲得することもありえます。



デメリット①経済ショックが起きると株価は劇的に下がってしまう


キャピタルゲインは、経済ショックが起きると株価が劇的に下がってしまうことがデメリットです。
2008年のリーマンショックでは、アメリカの投資銀行が倒産したことから世界的不況に陥り、株価が暴落しました。


また、近年は新型コロナのパンデミックによって株価が不安定になっています。
世界各地の紛争や災害などで、いつ経済ショックが起きても不思議はありません。
経済ショックによる株価暴落のリスクを前提として、キャピタルゲインを狙う必要があります。



デメリット②資産を売却しなければ、利益を獲得することはできない


キャピタルゲインは、資産を売却しない限り利益を獲得できません。
株価が購入時よりも上がった時に喜ぶ人は多いです。
しかし、その株式を保有している状態では、単なる含み益が出ているだけで実際の利益は得ていません。


そして、「あともう少し上がれば」と思っている間に株価が急落する可能性もあります。
キャピタルゲインはあくまで資産を売却して得られる利益です。
売るタイミングを見逃さず、きっちりと利益を確定する判断力と行動力が必要といえるでしょう。



|インカムゲインの特徴とは?メリット・デメリット

 

メリット①保有していれば、安定して利益を得ることができる


インカムゲインは、とにかく資産を保有していれば安定して利益を得られます。
株式投資なら配当や株主優待がインカムゲインに該当します。
有価証券を購入し保有し続けると、定期的に配当や株主優待を受け取れるため、安定かつ着実な利益獲得といえるでしょう。


キャピタルゲインとは異なり、株価チェックを頻繁に行う必要はありません。
また、不動産投資なら、不動産を保有しているとその間は毎月家賃収入を得られます。


インカムゲインは、資産を保有しさえすれば定期的に利益を得られるので、多忙な人も行いやすい方法です。



メリット②配当で得られた資金を再投資すれば、複利効果が得られる


配当で得られた資金を、資産運用の元手に再投資すると複利効果が得られ、より利益を大きく増やせます。
インカムゲインを再投資すると「利益が利益を生む」状態になるので、「儲かった」と使ってしまうのは避けましょう。


配当を再投資することで元手が増え、その結果配当も増えるという上昇スパイラルを目指してください。
また、複利効果は長期に渡るほど効果が増します。
そのため、インカムゲインを狙う場合は早めに始めることがおすすめです。



デメリット①資産を保有しなければ、利益を得ることはできない


インカムゲインは、資産を保有しなければ利益を得ることができない点がデメリットです。
株式や不動産のいずれにしても、売却してしまうと配当や家賃などのインカムゲインは得られません。
資産の流動性が失われる点が欠点です。


安定してインカムゲインを得ていても、急に資金が必要となり資産を売却すると、インカムゲインは失われます。
インカムゲインを得るには、資産を保有し続けることが必要です。



デメリット②利益率はキャピタルゲインと比較すると小さい


インカムゲインは、キャピタルゲインに比べて利益率が小さい点が特徴です。
キャピタルゲインは短期間に大きな利益を獲得できる可能性があります。
しかし、インカムゲインは配当や家賃収入などであるため、1回あたりの利益は小さくなります。


そのため、インカムゲインのみで生活したい場合は多くの株式または複数の不動産を保有する必要があり、多額の資金が必要です。



|自分に合った投資法はどっち?投資法の選び方を紹介します


「キャピタルゲインとインカムゲインの意味は理解できたけれど、自分はどちらを選べばいいのか」とお悩みかもしれません。
そこで、2つの運用手法についての選び方を紹介します。



■キャピタルゲインは、大きな利益を受け取りたい人に向いている


キャピタルゲインは、大きな利益を得たい人に向いています。
しかも、短期間での獲得も可能です。


ただし、株式投資でキャピタルゲインを得るには、毎日の株価チェックが必要です。
不動産投資なら、1件あたりの金額が少なくとも数百万円程度は見込めるため、キャピタルゲインも大きくなります。


利益が得られる反面、損失が発生するリスクを引き受ける覚悟も必要でしょう。



■インカムゲインは、安定して利益を受け取りたい人に向いている


インカムゲインは、安定して利益を得たい人に向いています。
保有しているだけで安定した利益を継続して受け取れる一方、1回あたりの利益は小さいため大きく稼ぎたい人には不向きです。
着実に利益を増やしたい場合にぴったりです。


また、インカムゲインは資産を保有し続ければ利益が得られます。
市況のチェックなどを行う時間がない人も取り組めます。
配当や株主優待が充実している資産を選ぶのがポイントです。


資産を保有して配当を受け取り、市場価格が上がった段階で売却してキャピタルゲインを得ることも可能です。
自分に合った方法を優先しつつ、柔軟に対応するとより利益を効果的に得られます。



|まとめ:2つの投資法をよく知り、自分に合った方法を選択しよう


キャピタルゲインとインカムゲインについて、メリット・デメリットを含めた特徴を解説しました。
また、どちらの利益を狙う投資方法が自分に合う方法なのか、選び方もあわせて紹介しました。
2つの投資法は狙う利益が全く異なります。


それぞれの投資法を知ることで、どのような株式を買うべきかなど、投資の対象が明確になります。
また、性格や経済状況によって、適した方法は人それぞれです。
自分に合った方法を選択し、適した対象に投資することで、無理なく利益を増やしましょう。

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